平成29年度入試も、おおよその学校を解き終わりましたので、今年度の考察をしていこうと思います。
まず、第1弾は灘中学です。
今年度の灘中入試では、受援者が667名・実質倍率2.76倍と平成26年に次ぐ狭き門となりました。
また、教科別では例年通り算数に於いて、合格者平均と受験者平均の差が最も大きくなりました。
ここから、今年の灘中入試でも算数の出来が合否を分けた事が読み取れます。
そして、理科では合格者平均が79.7点、受験者平均が72.5点と過去6年間で最高を記録しました。
そのため、灘中に合格するためには、理科は出来て当然で、算数で如何に点数を拾い集めるかが勝負の分かれ目になったのではないでしょうか。
そして、理科の問題ですが、個人的には過去6年間で最も易しい問題だったと思います。
それでは、各問題の中身を確認していきましょう。
第1問は生物単元からの出題です。クマや山根の生活に関する問題でした。
問2、問3などの知識問題は特に間違えても問題では無いですが、問5は頻出問題ですし問6、問7などは少し考えれば答えを出す事は難しくありませんのでしっかり合わせて欲しいと思います。
第2問は気体の発生です。
この問題は特にひねりも無く、気体の発生では出題頻度の高いパターンですので、ぜひとも完答してもらいたい問題です。
この問題でミスがあると、かなり厳しい勝負になると思います。
第3問は生物のつながりの問題です。
今年の入試問題では、少し難易度の高い問題でした。
しっかり問題文を読んで6割程度解けていれば問題ないと思います。
第4問は天体の問題です。
これも、第3問と同様に今年度の入試では少し難易度の高い問題です。
天体の動きがしっかり理解できているかが問われておりますので、完答する事は少し難しく6割~7割程度出来ていれば問題ないと思います。
第5問は天気の問題です。
問題の内容自体は、天気のフェーン現象などで良く出題される内容の問題です。
特に、難易度の高い問題はありませんので、計算ミスに気を付けて完答を狙いたい問題です。
最後の第6問は力学の問題です。
これは、問題文をしっかり読んで図B~Eの決まりをしっかり見つけられるか、そして図(1)~(7)は地面との接点が支点になる事に注意すれば、特に難しい所は無かったと思います。
この様に、平成29年度の灘中入試(理科)は
第2・5・6問は完答狙い、第1・3・4問は6~7割程度が取れれば、75~80%の得点は出来たのではないでしょうか。
来年度も今年の様な平易な問題構成であれば、引き続き高得点の勝負になりますので、普段から問題をしっかり読む事や、計算時の慎重さなどをしっかり意識していく必要があると思います。